【12月12日 AFP】ナイジェリア中部ジョス(Jos)で11日、2件の爆弾攻撃があり、少なくとも31人が死亡した。またその前日には北部最大の都市カノ(Kano)で、爆発物付きのベストを着用した13歳の少女の身柄が拘束された。

 プラトー(Plateau)州の州都ジョスで発生した2件の爆弾攻撃は、今年5月に自動車爆弾2台による攻撃で少なくとも118人が死亡した後に設置された仮設市場で起こった。プラトー州知事の報道官は、「これまでに31人の遺体が収容されたが、現場では救急隊員らが作業を続けており、死者数は変わる可能性がある」と伝えている。

 ジョスは、キリスト教徒が多い南部とイスラム教徒が多い北部を分けるいわゆる「中央ベルト(Middle Belt)」と呼ばれる地域に位置している。これまでに何度もイスラム過激派「ボコ・ハラム(Boko Haram)」による攻撃の標的になっているが、民族や宗派間の緊張を背景とした暴力事件も頻発している。

 一方カノでは10日、13歳の少女が治療を受けたいとして男と共に医療機関を訪れたところを拘束された。治安当局幹部と看護師が明かした。医療機関は、この数時間前に女2人による自爆攻撃が発生した布市場から20キロほど離れた場所にあったため、この2人にも疑惑の目が向けられた。

 身の安全を確保するため匿名で取材に応じた看護師は、「警察に通報するとすぐに捜査員らが到着し、2人を拘束した。少女の所持品を検査したところ、警察はヒジャブの下に爆発物が隠されているのを発見し、われわれの疑念が正しかったことが分かった。少女と共犯の男は連行された」と語った。

 治安当局幹部の話によると、少女は北東部バウチ(Bauchi)州出身で、先に布市場を襲撃した「自爆班」に所属していたという。この市場での攻撃では、4人が死亡、7人が負傷した。

 ボコ・ハラムは最近、北東部ボルノ(Borno)州から北西部ナイジャ(Niger)州にかけての自爆攻撃に、女の実行犯を使うことが増えている。(c)AFP/Ben SIMON with Aminu ABUBAKAR in Kano and Bukar HUSSAIN in Maiduguri