【12月9日 AFP】ドイツ電力最大手エーオン(E.ON)は先月、再生可能エネルギーに注力するための大型事業再編の一環として、一部事業を本体から分離することを発表した。

 エーオンによると、新たに設立される会社は従来型の発電やエネルギー取引を引き継ぎ、エーオン本体は再生可能エネルギーや送電に注力する。

 エーオンは声明で、14年第4四半期に45億ユーロ(約6700億円)の減損損失を計上し、「大幅な純損失」となる見通しを発表した。欧州各国の電力卸売市場では低価格が続いており、減損は、各国のエネルギー業界が現在直面している困難を反映したものとなった。

 ガスや石炭、原子力によるエーオンの従来型の発電事業は新会社に移行される。新会社の株式はエーオンの株主が過半数を保有する。分離は2016年に予定しており、新会社の株式上場に向けた準備を来年行う計画だ。

 またエーオンは、スペインとポルトガルの全事業をオーストラリアの投資会社マッコーリー(Macquarie)に25億ユーロ(約3700億円)で売却したことを発表した。(c)AFP