【11月26日 AFP】米ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)郡ファーガソン(Ferguson)で今年8月に武器を持たない黒人青年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さんを白人警官が射殺した事件で、同郡の大陪審の判断で不起訴となった警察官を連邦レベルで起訴することは依然可能だとして、ブラウンさんの遺族や支援者たちが期待を寄せている。

 セントルイス郊外のファーガソンでブラウンさんが白人警察官のダレン・ウィルソン(Darren Wilson)氏に射殺された事件について、米司法省は8月9日の事件発生直後に独自の捜査を開始した。この捜査の第1の焦点はウィルソン氏がブラウンさんの公民権を侵害したかどうか、第2の焦点はファーガソン警察全体が人種に基づく捜査対象の選別(レイシャル・プロファイリング)や過度な武力行使を行っていなかったかどうか、となっている。

 不起訴を受けファーガソンで抗議の群衆が暴徒と化し、商店からの強奪や建物への放火が相次いだ24日、エリック・ホルダー(Eric Holder)米司法長官は司法制度に幻滅した住民たちに対し「司法省の捜査は今後も徹底的に続ける。これは独立した捜査であり、これからも継続する」と保証し、連邦レベルの捜査が警察当局と住民の「信頼回復」につながってほしいと語った。(c)AFP/Chantal VALERY