【11月2日 AFP】14-15フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケート・カナダ(2014 Skate Canada International)は1日、ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州ケロウナ(Kelowna)で行われ、男子シングルのフリースケーティング(FS)では無良崇人(Takahito Mura)が合計255.81点で逆転優勝を飾った。

 無良が、二度の欧州王者に輝いているハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)を逆転で下した。昨シーズンの全日本選手権で6位に終わった無良は、「オペラ座の怪人(Phantom of the Opera)」に乗せたFSを終えると、約11点差でフェルナンデスを破った。

 無良自身も「本当にものすごく驚いています。でも一生懸命やってきたことが結果に出ました。頑張ればいいスコアが出るんだということを学んでます」とコメントした。

 先週のグランプリ(GP)シリーズ開幕戦のスケート・アメリカ(Skate America 2014)では町田樹(Tatsuki Machida)が優勝しており、今季の男子シングルは日本人選手の連勝スタートということになった。

 無良に続いては、フェルナンデスが244.87点で2位、米国のマックス・アーロン(Max Aaron)が231.77点で3位に入った。

 父親がコーチを務める無良は、「今日すごく良い演技ができたことに、自分でも驚いてます。もしかしたら、まだ時差ぼけが残ってる段階で昼からの演技だったことが、すごく良い方に働いたのかもしれません。珍しい新鮮な経験でしたから」と話した。

「早朝練習から本番までそんなに空かなかったので、自分の中にまだ氷の感触が残っていました」

 無良は4回転・3回転のコンビネーションを含む2度の4回転ジャンプを成功させた。本人によれば、今回の滑りは今後のシーズン、特にライバルである町田と五輪王者の羽生結弦(Yuzuru Hanyu)との対戦に向けて、大きな自信になったという。

「地元では4回転サルコーとルッツに取り組んでますし、強化合宿では4回転アクセルも試しました。今の時点では大会で使える成功率じゃないですけど、いつか大会で、いくつか見せることができたらと思っています」

 一方、カナダ人コーチのブライアン・オーサー(Brian Orser)氏の下、カナダのトロント(Toronto)で練習を積むフェルナンデスは、3度挑んだ4回転ジャンプが乱れ、残念な結果に終わった。2つ目の4回転サルコーでは転倒した。

 女子シングルでは、ロシアのアンナ・ポゴリラヤ(Anna Pogorilaya)が191.81点で優勝。日本勢では宮原知子(Satoko Miyahara)が181.75点で3位、本郷理華(Rika Hongo)が171.47点で5位に入った。

 ペアはカナダのメーガン・デュアメル(Meagan Duhamel)/エリック・ラドフォード(Eric Radford)組が、アイスダンスは同じくカナダのケイトリン・ウィーバー(Kaitlyn Weaver)/アンドリュー・ポジェ(Andrew Poje)組が圧勝で制した。(c)AFP