■脅威は既に現実のもの?

 サイバー攻撃の脅威は既に現実化している、あるいはすぐそこまで来ていると指摘する専門家らもいた。

「好戦的になった中国が、東シナ海をめぐる衝突の中で日本や韓国の軍事能力を『サイバー侵略』するかもしれない」と、調査会社ギガオムリサーチ(Gigaom Research)のストー・ボイド(Stowe Boyd)主任研究員は語っている。「イスラエルと米国は既に、イランのウラン濃縮遠心分離機を損なうためにコンピューターウイルスのスタクスネット(Stuxnet)を作った」

 また、こうした脅威による損害は米国でも既に出ているとノースイースタン大学(Northeastern University)のジュディス・パロル(Judith Perrolle)氏は言い、米企業が海外の顧客の信頼を失って多額の損失を出していると指摘した。

 この調査は、ワールドワイドウェブ(World Wide WebWWW)誕生25周年を記念して実施された調査報告書の1つで、無作為に抽出されたサイバー専門家や研究者1642人を対象に行われた。(c)AFP/Rob Lever