【10月30日 AFP】チャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)米国防長官は29日、エボラ出血熱の拡大防止策として、西アフリカから帰還する全兵士を対象とした21日間の隔離措置を命じた。

 一方、他の米政府機関が打ち出したエボラ熱対策では、医療従事者を対象としたより緩やかな措置が取られており、米軍による兵士への措置との違いが浮き彫りとなった。

 当局によると、西アフリカに派遣される米兵の任務は医療施設の建設や訓練などに限られ、エボラウイルス感染者と接触することはないが、隔離措置はこうした兵士全員が対象とされた。

 ヘーゲル長官はこれを「慎重な措置」と説明。導入に至った理由の一つに、兵士の家族からの要望があったと述べている。

 既に米陸軍ではリベリアからの帰国部隊に隔離措置をとっているが、ヘーゲル長官の命令によって隔離対象が全部隊に広がった。西アフリカでは現在、リベリアとセネガルで約1100人の米兵が任務に当たっているが、近く4000人に拡大される見込みだ。(c)AFP