【10月22日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)を率いたアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏が、自身の後任に同じスコットランド出身のデビッド・モイーズ(David Moyes)氏が指名された経緯について、手順は適切なものだったと主張している。

 2013年に勇退したファーガソン氏の後任として、エバートン(Everton)を率いたモイーズ氏が招へいされた経緯については、イングランドサッカー史上最高の名将、ファーガソン氏が直々に指名したという見方が、当時から暗黙の了解となっている。

 実際にファンのなかには、エバートンからのモイーズ氏の引き抜きに、ファーガソン氏が重要な役割を果たしていたに違いないという認識の下、モイーズ氏を「選ばれた者」と呼ぶ者もいた。

 ところが、声援は就任からわずか数か月のうちにやじへ変わり、そして今年4月、今季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)出場の可能性が消滅した時点で、モイーズ氏は監督を解任された。

 批評家の中には、後任の選定という重要な事項がファーガソン氏の鶴の一声で決まったとされる点について、クラブの良識を疑う者もいる。しかし、ファーガソン氏は昨年刊行された自伝の最新改訂版で、モイーズ氏の招聘(しょうへい)はユナイテッド上層部全体の総意だったと主張している。

 21日の英紙ガーディアン(Guardian)に引用された同書の一部で、ファーガソン氏は「きちんとしたプロセスを踏まなかったという見方が受け入れられているようだが、ナンセンスだ」と書いた。

「われわれは、すべてを正しく進めたと感じている。静かに、徹底的に、プロとしてきちんとだ」