【10月13日 AFP】14F1第16戦ロシアGP(Russian Grand Prix 2014)は12日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が初代王者に輝き、チームに初のコンストラクターズ選手権制覇をもたらした。

 29歳のハミルトンは、通算38回目となるポールポジションのスタートから4連勝を飾り、総合争いのリードを広げた。チームメートでタイトルを争うライバルであるニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)を13.657秒差で制したハミルトンは、同じ英国出身のナイジェル・マンセル(Nigel Mansell)氏に並ぶ通算31勝目を記録している。

 残り3戦となった総合争いでは、ハミルトンが291ポイントとしたのに対して、1周目とピットストップでミスを犯し後方から追い上げたロズベルグが274ポイントとし、両者の差は17ポイントとなっている。

 前週、豪雨の中で行われた第15戦日本GP(Japan Grand Prix 2014)では、マルシャ(Marussia F1 Team)のフランス人ドライバー、ジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)がクラッシュで頭部に重傷を負って危篤状態が続いており、今レース開始前には、四日市の病院で命を懸け闘っている同選手を励ます祈りがささげられた。

 ハミルトンが今季9勝目を記録し、ロズベルグとともに今年9回目のワンツーフィニッシュを飾ったメルセデスは、コンストラクターズ争いで4連覇を果たしたレッドブル(Red Bull)から王座を奪った。さらにメルセデス勢はワンツーフィニッシュを積み重ね、1988年のマクラーレン(McLaren)勢が樹立したシーズン10回の歴代記録更新を狙っている。

 この日のレースでは、3位にウィリアムズ(Williams)のバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)、4位にマクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)のジェンソン・バトン(Jenson Button)、5位にバトンのチームメートであるケビン・マグヌッセン(Kevin Magnusson)が入り、2度の年間王者に輝くフェラーリ(Ferrari)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)は、果敢な走りを見せたもののトラブルなどで6位となった。

 ハミルトンは、チームの無線を通して「コンストラクターズ選手権を制したチームを祝福する。歴史が作られた」と語った。

 表彰台に立った3人のドライバーは、プレゼンターを務めるためにレース残り14周でサーキットに到着したウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と対面した。(c)AFP