【10月8日 AFP】5日に行われたイタリア・セリエA第6節、ユベントス(Juventus)対ASローマ(AS Roma)については、主審の物議を醸す判定が今もなおイタリアを二分している。――その渦中にいる主審が11月まで休養を取ることが、7日に明らかになった。

 イタリアで2番目に優れた審判と考えられていたジャンルカ・ロッキ(Gianluca Rocchi)主審は、トリノ(Turin)で行われたユベントスとローマの頂上決戦の試合さばきが批判されている。試合は王者ユベントスが3-2で勝利し、挑戦者ローマに勝ち点3差をつけた。

 伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)によると、イタリア審判協会(Italian Referees' AssociationAIA)はロッキ主審を支持しているものの、同主審は10月いっぱいは休養を取り、混乱が収まるのを待つとみられている。

 AIAは「ピッチ上の選手たちは完全に敬意を欠いていた。欧州のほかの場所では、選手は主審の判定を受け入れるし、あんな場面は見られない。受け入れがたい行動だ」とコメントした。

 3つのPKを与え、3枚のレッドカードを提示して天王山を大荒れの展開にしたロッキ主審だが、「選手は助けてくれなかったが、私にやましいところはまったくない」として、自身の判断が間違っていないことを主張した。

 しかし、「カルチョポリ」と呼ばれる八百長事件への関与で、2005年と2006年のリーグタイトルを剥奪されているユベントスの試合ということもあり、何らかの恣意的な力がはたらいたのではないかと、試合から2日が経った今も意見は二分されている。

 イタリアは地域による違い、チームへの深い忠誠心から伝統的に分断されがちで、5日に行われた試合の件についても意見は尽きない。

 連立与党の一角、新中道右派(Nuovo Centrodestra)の政治家、ファブリツィオ・チッキット(Fabrizio Cicchitto)氏は、カルチョポリの暗黒の日々からほとんど何も変わっていないと嘆いた。ユベントスは、当時ゼネラルマネジャー(GM)だったルチアーノ・モッジ(Luciano Moggi)氏が、懇意にしている主審が大一番で担当になるよう、影響力を行使していたとされている。

 チッキット氏は、「試合や審判を操っていたモッジのユベントスは、消え去っていなかった」と話した。

 モッジ氏の影響力を指し、悪名高いマフィアの指導者にちなんで「ラッキー・ルチアーノ」と呼んだジャーナリストのマルコ・トラバーリョ(Marco Travaglio)氏も、事態を深刻にとらえている。

 トラバーリョ氏は、「私はユベントスのサポーターだが、ルチアーノ・モッジの日々以降、こんなに恥ずかしい思いをしたことはない」と話している。

 月曜のコリエレ・デロ・スポルト(Corriere dello Sport)紙は、試合を一面で扱い、「ゆがんだ優勝争い」と見出しをつけた。