【9月26日 AFP】米政府とIT専門家らは25日、米アップル(Apple)の「Mac OS」を含む一部の基本ソフト(OS)の脆弱(ぜいじゃく)性によって、広範囲かつ深刻なサイバー攻撃が発生する恐れがあると注意を呼び掛けた。

 米国土安全保障省(Department of Homeland Security)コンピューター緊急対応チーム(Computer Emergency Response TeamCERT)によると、リナックス(Linux)やMac OSなどの「ユニックス(Unix)ベースのOS」が、この不具合によって影響を受ける恐れがある。

 CERTは、ハッカーがこれを悪用すると、コンピューターが乗っ取られる可能性があると指摘。「こうした脆弱性の悪用によって、遠隔地の攻撃者が、被害を受けたシステム上で任意コードを実行する可能性がある」としている。

 セキュリティー専門家らはこの脆弱性を「バッシュ(Bash)バグ」や「シェルショック(Shellshock)」と呼んでいる。CERTによると、既に修正パッチが利用可能だという。

 米セキュリティー企業ブロミウム・ラボ(Bromium Labs)のラフル・カシャップ(Rahul Kashyap)氏は、この脆弱性が、今年に全世界のコンピューター数百万台に影響を与えた暗号化ソフトウエア「OpenSSL」の欠陥「ハートブリード(Heartbleed)」よりも多くの被害をもたらす恐れがあると指摘。ウェブサーバーやマッキントッシュ(Macintosh)コンピューター、リナックス系OSを搭載したウェブカメラなどのネット機器など、数百万台の端末に及ぶ可能性があると、AFPの取材に対し語っている。(c)AFP/Rob Lever