【9月12日 AFP】米当局が07年、IT大手ヤフー(Yahoo!)に対し、国家安全保障の名目の下で利用者データの提供を義務付けた秘密監視プログラムに従わなければ、1日につき25万ドル(約2680万円)の制裁金を科す可能性を通告していたことが11日、裁判所文書で明らかになった。

 秘密裁判所である外国情報活動監視裁判所(Foreign Intelligence Surveillance CourtFISC)の1500ページに及ぶ文書が異例にも公開されたことを受け、ヤフーの法務顧問ロン・ベル(Ron Bell)氏は、ブログ投稿の中で「われわれが米国の監視活動に立ち向かうため、あらゆる措置に対し、いかに闘わなければならなかったかを裏付けるものだ」と述べた。

 ベル氏によれば07年に米政府は「オンラインサービスによって得られた利用者情報を要求するため、主要な法律を修正した」が、ヤフーはこれを「適用範囲が広すぎ違憲にあたるとみなし、従うことを拒否した」という。ヤフー側は訴訟を起こしたが敗訴し、強制的に利用者データを当局へ提出させられた。ベル氏は「従うことを拒否すれば1日につき25万ドルの制裁金を科すと米政府から脅されたこともあった」と明かした。

 今回の文書は、米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)の元職員エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者がもたらした流出情報によって暴露された米当局の極秘監視プログラム「プリズム(PRISM)」の新たな側面を明らかにするものだ。ヤフーやグーグル(Google)を含む米大手IT企業から膨大な量のデータを入手することを米情報機関に許可したとされる「プリズム」は大きな議論を巻き起こした。米当局は、プリズムは11年に終了したと発表している。

 専門家らによればスノーデン容疑者の暴露以降、ヤフーなど米IT企業は、当局のデータ提供要請にただおとなしく従ったのではなく、何度も抵抗を試みたことを示すために、こうした裁判所記録の公開を求めている。(c)AFP/Rob Lever