【9月8日 AFP】ドイツ紙ビルト(Bild)は7日、サッカー元フランス代表で、現在は欧州サッカー連盟(UEFA)の会長を務めるミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏が、代表引退を表明したフランク・リベリ(Franck Ribery)に対し、招集に応じなければ出場停止が科されると警告したと報じた。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に所属する31歳のリベリは、腰の負傷のため出場がかなわなかったW杯ブラジル大会(2014 World Cup)終了後に、フランス代表引退を表明していた。

 しかし、プラティニ会長は、リベリがフランス代表のメンバーに選ばれた場合、プレーする以外の選択肢はないと主張している。

 フランス代表の元スター選手で、同国の監督を務めた経験もあるプラティニ会長は、「フランス代表でプレーするかどうかを、フランクが自分で決めることはできない」と話した。

「もしディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督が選出すれば、応じる義務がある。それが国際サッカー連盟(FIFA)のルールだ。もし来なければ、バイエルンで3試合の出場停止になる」

 FIFAの規定によると、選手は代表チームからの招集があった場合、必ず受け入れなければならず、選手、あるいはクラブが、代表でプレーするかどうか、代表に選ばれるかどうかを決めることはできない。

 とはいえ、選手が代表を引退すると決めた場合は、チームがその決断を尊重するのが普通だが、そうならなかった事例もある。

 2006年に、当時フランス代表を率いていたレイモン・ドメネク(Raymond Domenech)監督は、W杯ドイツ大会終了後に代表引退を発表していたクロード・マケレレ(Claude Makelele)を、代表チームに呼び寄せた。

 このマケレレに対する処遇に、同選手が当時所属していたチェルシー(Chelsea)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は怒り、ドメネク監督が選手を「奴隷扱いしている」と非難した。(c)AFP