【9月5日 AFP】男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、6日の全米オープン(US Open Tennis Championships 2014)準決勝で錦織圭(Kei Nishikori)と対戦する。

 2010年の全仏オープンテニス(French Open 2010)2回戦で、ジョコビッチにストレート負けを喫した錦織だが、翌年のスイス・インドア(Swiss Indoors Basel 2011)ではリベンジを果たしている。

 両選手は、ソニー・オープン2014(Sony Open 2014)準決勝でも対戦する予定だったが、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を破り4強入りを決めた直後、錦織はそけい部の故障で棄権を余儀なくされた。

 今季けがに悩まされている錦織は、その後のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2014)決勝でも、途中棄権によりラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)にタイトルを譲った。また、全仏オープンテニス(French Open 2014)では、腰の痛みにより初戦敗退という結果に終わった。

 ジョコビッチは錦織について、「過去12か月間、圭は最高のテニスをしているんじゃないかな。マイケル・チャン(Michael Chang)氏と組んでから、試合にも変化が現れた。効果的なサーブを打っている。非常に速いのはもちろん、ツアーでも最速の部類に入るほどになった」と評している。

 足と腰の故障に苦しめられてきた錦織だが、ニューヨーク(New York)ではその影響を感じさせない圧倒的なスタミナで、ミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2014)王者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を、いずれもフルセットで下した。

 四大大会(グランドスラム)でトップ10選手を相手に連勝を収めるのは錦織にとって初めての出来事で、両日ともに4時間を超える長丁場になった。

 24歳の錦織は、1918年の全米シングルス選手権(U.S. National Singles Championship)でベスト4に進出した熊谷一弥(Ichiya Kumagai)氏以来の偉業を成し遂げた。

 浮き沈みの激しいシーズンながら、全米室内選手権(US National Indoor Championships 2014)とバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2014)で優勝している錦織は、1989年の全仏オープンテニス(French Open)覇者であるチャンコーチが行う厳しい有酸素運動のトレーニングの成果もあり、現在のところ身体的な問題は訴えていない。(c)AFP/Dave JAMES