【9月5日 AFP】オーストリア5部リーグの試合で、選手が主審に頭突きを見舞い、70試合という記録的な出場停止処分を科されたことが明らかになった。試合を管轄するチロリアンサッカー連盟(Tyrolean Football Federation)が4日に発表している。

 チロリアンサッカー連盟の広報担当者は、「70試合というのは、われわれの知る限り前例のない出場停止処分だが、暴力行為の深刻さを考えれば、適切だと思う」とコメントしている。

 事件は8月30日に、オーストリア西部チロル(Tyrol)地方で行われたSKラム(SK Rum)対SPGインスブルック・ヴェスト(SPG Innsbruck West)の試合で起きた。

 その試合で、SKラムのMFイスマイル・グンドス(Ismail Gunduz)は、チームが2-3と1点を追いかけて迎えた後半41分に、2枚目のイエローカードを提示されると、主審に対して頭突きを見舞った。

 広報担当者は、「主審は入院が必要な状態で、唇はめちゃくちゃだった。試合も中断した。規律委員会を開いた結果、選手本人を除く全員が、意図的な行為だったとの見解で一致し、70試合の出場停止が決まった」と話している。

 26歳のグンドスには、出場停止のほかに257ユーロ(約3万5000円)の罰金も科されている。

「調べたところ、確認できたなかではバイエルン(Bavaria)地方で科された46試合が、これまでで一番重い処分だった。しかし、それより厳しい処分が出ないわけではない。われわれの規則では、選手は最大108試合まで出場停止を科される場合がある」

(c)AFP