【9月5日 AFP】インド・カシミール(Kashmir)地方で4日、結婚パーティーの一行50人を乗せた超満員のバスが洪水に流されて峡谷に落ち、6人を除く全員の死亡が危ぶまれている。当局が明らかにした。

 警察によると、洪水に襲われたカシミール地方の主要都市スリナガル(Srinagar)南の峡谷に救助隊が派遣されたが、これまでのところバスに到達できないでいる。

 現地の警察署長はAFPの取材に対し、「乗客6人は泳いで助かり、峡谷から救出された」と語った。

 警察によると、同地域はこの24時間以内に豪雨に見舞われ、深い峡谷を流れる激しい濁流で生存者の捜索が妨げられている。

「あらゆる手を尽くして救出努力をしており、バスを川から引き揚げるクレーンも配置した」と署長は語ったが、現時点で死者数の確認はできないと述べた。

 新たに地滑りも起き事故現場への到着が困難になっているため、軍の部隊も救出活動に投入された。別の警察幹部は、「空軍の救助ヘリコプターも待機しているが、豪雨と激流のため出動困難だ」と述べた。

 インド北部の風光明媚なカシミール渓谷全域では、当局によると、数百の村落が洪水に襲われており、少なくとも16人が死亡。学校は休校し、一部の道路は不通になっている。

 インドPTI(Press Trust of India)通信は、事故発生時に新郎新婦もバスに乗っていたと伝えたが、確認されていない。(c)AFP