【8月12日 AFP】西アフリカ・リベリアの首都モンロビア(Monrovia)の病院でエボラ出血熱患者の治療を行っているスペインの慈善団体は11日、同団体のスタッフで3人目のエボラ熱による死者が出たと発表した。基本的な安全対策が不十分なため医療チーム内で感染が拡大した恐れがあるとしている。

 国際慈善団体「フアン・シウダードONGD(Juan Ciudad ONGD)」を創設したローマ・カトリック教会系団体「神の聖ヨハネ病院修道会(Hospitaller Brothers of St. John of God)」によると、新たに死亡したのは同修道会に所属するガーナ人司祭。同団体ではこのほか、高齢のスペイン人司祭もエボラウイルスへの感染が確認され、治療のためスペインの首都マドリード(Madrid)に移送されている。

 司祭らが勤めていた病院では、カメルーン出身の院長が今月2日にエボラ出血熱により死亡し、その1週間後にコンゴ民主共和国(旧ザイール)出身の修道女が死亡していた。修道会の広報担当によると、ガーナ人司祭の感染経路は明らかになっていないが、院長は当初、エボラウイルス陰性を示す検査結果が出ていたため、職員らが十分な安全対策を取らなかったことが感染拡大の原因となった可能性があるという。(c)AFP/Ingrid BAZINET