【8月12日 AFP】サッカー日本代表の新監督ハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)氏は11日、都内で就任会見に臨み、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)で失意の結果に終わった選手たちに対し、自己中心的な態度は許さず、強硬路線を取っていくという決意を表明した。

 メキシコ出身のアギーレ監督は、2002年日韓大会と2010年南アフリカ大会(2010 World Cup)で母国代表チームをベスト16に導いた実績について、指揮を執る上で過去の名声は何の意味も持たないとしている。

 55歳のアギーレ監督は、「規律を重んじることが重要である」とし、「私が望むのは、情熱を持ち、個々のスキルではなくチームのことを第一に考える選手だ。国内組、海外組問わず、すべての選手に扉は開かれている」と述べた。

「しかし、守備力も攻撃力も備えている選手を必要とする。まずはチームワークだ」

 日本代表監督として史上最高の年俸250万ドル(約2億5500万円)を手にすると報じられているアギーレ監督は、W杯ブラジル大会でグループリーグ敗退に甘んじた選手たちをこれからじっくり見極めていくと宣言した。

 スペイン1部リーグで指揮を執った実績を持ち、日本をアジア王者に導いたイタリア出身のアルベルト・ザッケローニ(Alberto Zaccheroni)氏の後任を務めることになるアギーレ監督は、「すべての選手にチャンスはある」とすると、「しかし、試合以外での行動も考慮するつもりだ。責任感がカギとなる。成長して責任を自覚し、誇りを持って日本代表のユニホームを着てほしい」と述べた。

 アギーレ監督は、9月5日のウグルアイ戦、同9日のベネズエラ戦というホームでの親善試合を控えており、短期間で代表候補を選ばなくてはならない。

「日本を2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)に導くことは大仕事であり、キャリアにおいて非常に重要な挑戦だ。互いに切磋琢磨(せっさたくま)できるチームを作りたい」

 W杯ブラジル大会で、日本代表はコートジボワールに1-2で敗れると、ギリシャとはスコアレスドローに終わり、最終戦ではコロンビア相手に1-4の惨敗を喫した。一部では、ザッケローニ監督や、中心選手の本田圭佑(Keisuke Honda)や香川真司(Shinji Kagawa)の責任を問う声もあった。

 アギーレ監督は、「日本のプレースタイルは、メキシコと似ている」と述べ、「ボールポゼッションも、攻守のバランスの取り方もそうだ。守備の強化を図り、もっと競争力のあるチームにしていく必要がある」とした。

 アギーレ監督に与えられた最初の任務は、来年1月にオーストラリアで開催されるアジアカップ(AFC Asian Cup 2015)の連覇となる。(c)AFP/Alastair HIMMER