【7月29日 AFP】米カリフォルニア(California)州の裁判所は28日、米プロバスケットボール協会(NBA)のロサンゼルス・クリッパーズ(Los Angeles Clippers)を、20億ドルでマイクロソフト(Microsoft)の前最高経営責任者(CEO)であるスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏に売却することは合法であるとする判決を下し、ドナルド・スターリング(Donald Sterling)オーナーの訴えを退ける結果となった。

 人種差別発言をしてNBAから永久追放された80歳のスターリング氏は、別居中のシェリー(Shelly Sterling)夫人が、家族信託を利用してバルマー氏にチームを売却しようとしたところ、これに異議を唱えていた。しかし、ロサンゼルス郡上位裁判所(Los Angeles Superior Court)のマイケル・レヴァンズ(Michael Levanas)裁判長は、スターリング氏の主張を認めなかった。

 レヴァンズ裁判長は、スターリング氏が異議を申し立てたとしても、チームの売却手続きは進めることができるとしており、シェリー夫人の証言におかしな点は見当たらなかったと話している。

 スターリング氏側は、判決に「深く失望している」としているが、シェリー夫人は、チームの売却が結果的に最良の選択になると主張している。

 スターリング氏は4月、交際相手の女性との私的会話の中で人種差別的な発言をし、この録音テープが公表されたことで、NBAのアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーに永久追放処分を言い渡されていた。(c)AFP/Veronique DUPONT