【7月22日 AFP】23日に英グラスゴー(Glasgow)で開幕する2014年コモンウェルスゲームズ(2014 Commonwealth Games、英連邦競技大会)の陸上競技では、短距離のウサイン・ボルト(Usain Bolt、ジャマイカ)と中長距離のモハメド・ファラー(Mohammed Farah、英国)が中心選手となる。

 男子100メートルと200メートルの世界記録保持者で、五輪と世界選手権の両大会で王者となったボルトは、第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)後に、コーチの決断の如何によっては英連邦競技大会が目標になると語っていた。

 世界のスポーツ界の中で最も有名な選手であるボルトは、英国の元植民地を始めとする71の国や地域によるチームが17競技で競い合うこの大会に花を添えることになる。

 しかしながら、初のコモンウェルスゲームズ出場となるボルトは、ジャマイカの国内選手権を欠場したため4×100メートルリレーのみの出場となるとみられている。

 ボルトは、「個人種目で出場権を手にした選手の代わりに出ることは望まない。それでも、グラスゴーのジャマイカチームの利点になるとチーム選定者が感じたのなら、僕自身はリレーの務めに向けて準備を整えておく」とコメントした。

 陸上競技にはこの他におなじみの選手が出場するが、その中でも注目なのがイングランド代表のファラーだ。

 男子5000メートルと1万メートルの五輪、世界選手権覇者でソマリア生まれのファラーは、今季は腹部に問題を抱えているものの、グラスゴーでの二冠達成を目指している。

 ファラーは今年4月の第34回ロンドン・マラソン(34th London Marathon)で8位に終わり、出場するか否かを決めかねていた。しかし、ロンドン五輪ではファラーが最初の金メダルを獲得した同じ日に、英国のグレッグ・ラザフォード(Greg Rutherford)が男子走り幅跳びで、ジェシカ・エニス(Jessica Ennis)が女子七種競技で金メダルを獲得し、その後の英国勢を後押しした。

 英国陸上競技連盟(United Kingdom AthletcsUKA)のニール・ブラック(Neil Black)氏は前週、「モー(ファラー)は自身の健康状態について課題を抱えていたが、もうすべて解決済みで段階的にフルトレーニングに取り組んでいる」と語っている。

 その他には男子800メートル五輪金メダリストで世界記録保持者のデビッド・ルディシャ(David Lekuta Rudisha、ケニア)や、女子砲丸投げの五輪、世界選手権覇者で現在53大会負け無しのバレリー・アダムズ(Valerie Adams、ニュージーランド)、さらにジャマイカ女子短距離陣のシェリー・アン・フレイザー・プライス(Shelly-Ann Fraser-Pryce)やベロニカ・キャンベル・ブラウン(Veronica Campbell-Brown)など、近年のコモンウェルスゲームズの陸上競技では最高とも言える選手たちが出場を予定している。(c)AFP