【7月11日 AFP】憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認する閣議決定は憲法違反だとして、元三重県職員の珍道世直(Tokinao Chindo)さん(75)が11日、閣議決定の無効を求め東京地方裁判所に提訴した。

 珍道さんは、閣議決定は憲法9条と明らかに矛盾すると主張。同様の訴訟が全国各地でも続いてほしいと述べている。

 集団的自衛権の行使容認に関する閣議決定をめぐる訴訟は、これが初とみられる。

 政府は1日の臨時閣議で、武力行使を厳しく制限した従来の憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認することを決定した。新たな解釈の下では、米国を主とする同盟国が共通の敵から攻撃された場合、日本が攻撃対象となっていない場合でも、自衛隊を同盟国の支援に派遣させることが可能となる。

 安倍晋三(Shinzo Abe)首相は当初、「武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とうたった憲法9条の改憲を目指していたが、改憲発議に必要とされる国会議員の3分の2の賛成と国民投票での承認が得られそうにないことから、解釈の変更に方針を変えた。

 閣議決定後の世論調査では、国民の半数以上が集団的自衛権の行使容認に反対で、第2次安倍内閣の支持率は2012年12月の発足以来初めて50%を割った。(c)AFP