オランダ対アルゼンチン、ピッチ上での4つのポイント
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【7月9日 AFP】サンパウロ(Sao Paulo)で行われるW杯ブラジル大会(2014 World Cup)準決勝、オランダ対アルゼンチンで注目されるピッチ上での4つの戦いについてまとめた。
■ロビン・ファン・ペルシー対マルティン・デミチェリス
マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に所属するロビン・ファン・ペルシー(Robin Van Persie)は、大舞台の決勝トーナメントで得点できないというジンクスに終止符を打つべく、ライバルのマンチェスター・シティ(Manchester City)に所属するマルティン・デミチェリス(Martin Demichelis)が統率するアルゼンチン守備陣と対峙(たいじ)する。
ファン・ペルシーとオランダの攻撃陣は、準々決勝で守備的なコスタリカのディフェンスを破ることができなかったが、アルゼンチンはさらに前がかりなスタイルのため、より多くのスペースを得られる可能性が高い。
アルゼンチンのアレハンドロ・サベジャ(Alejandro Sabella)監督がどのようなディフェンラインを形成するかはまだ定かではないが、センターバックの枚数に関係なく、デミチェリスが出場機会を望んでいることには変わりはないだろう。
■アリエン・ロッベン対マルコス・ロホ
30歳になったアリエン・ロッベン(Arjen Robben)だが、いまだに世界で最も危険なウインガーの一人であり、ボールを持ったときの驚異的なスピードを維持している。
右サイドからの切れ込みを得意とするロッベンは、この形から左足で数え切れないほどの重要なゴールを決めてきている。また、国際サッカー連盟(FIFA)の統計では、ロッベンは計17回単独のドリブルで敵陣に侵入しており、これは2位以下より9回も多い。
アルゼンチンは、出場停止明けのマルコス・ロホ(Marcos Rojo)が、ホセ・マリア・バサンタ(Jose Maria Basanta)に代わって先発に復帰する可能性が高い。今大会では間違いなくアルゼンチン最高のDFであるロホだが、ロッベンとは初対戦となることから、攻防が注目される。
■ウェズレイ・スナイデル対ハビエル・マスケラーノ
本大会が始まるまで、オランダ代表におけるウェズレイ・スナイデル(Wesley Sneijder)の地位については疑問視する声もあったが、その創造性とゴールへの貪欲さにより、オランダの中盤で傑出した存在となっている。
ゴールへの積極性ではロッベンに劣るが、スナイデルはこれまで2度ゴールの枠に嫌われるシュートを放っており、フランスのヨハン・カバイェ(Yohan Cabaye)の記録と並んでいる。
スナイデルとは対照的に、ハビエル・マスケラーノ(Javier Mascherano)にとっては、アルゼンチンのディフェンスラインの前が主戦場となる。そのパスセンスは過小評価するべきではないが、マスケラーノはピッチ中央でのつぶし役を担うことから、スナイデルの徹底マークが予想される。
■オランダ守備陣対リオネル・メッシ
ベルギーとの準々決勝で負傷したアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)の欠場は、アルゼンチンにとって大きな痛手となるが、リオネル・メッシ(Lionel Messi)がいる限り、サベジャ監督は必要以上に心配することはないのかもしれない。
オランダのルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督は、これまでセンターバック3枚の起用を好んでおり、アルゼンチン戦でもこのシステムを用いるのであれば、オランダはメッシ、ゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)、攻撃的なもう1枚の選手に対し、数的には対処可能な枚数をそろえることができる。
だが、オランダにはワールドクラスのセンターバックはおらず、中盤で汚れ役をこなすナイジェル・デ・ヨング(Nigel de Jong)も負傷による欠場が濃厚になっている。ブルーノ・マルティンス・インディ(Bruno Martins Indi)かデリー・ブリント(Daley Blind)がデ・ヨングの役割を担う可能性が高いが、誰が起用されるにせよ、メッシへの対応に追われることは間違いないだろう。(c)AFP/Andy SCOTT