【7月7日 AFP】サッカーブラジル代表のルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督が6日、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)のコロンビア戦で腰椎を骨折し、チームを離脱したネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)について、フアン・スニガ(Juan Zuniga)のタックルを受けた直後に「脚の感覚がない」と叫んでいたことを明かした。

 スペインの日刊スポーツ紙「マルカ(Marca)」に対し、スコラーリ監督は、ネイマールの腰にスニガの膝が入った後、チームはパニックに陥ったと話した。

 ネイマールは試合後に腰椎の骨折が判明し、大会残り試合の出場は不可能となった。コロンビア戦で、ネイマールに真っ先に駆け寄ったのは左サイドバックのマルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)だった。

 スコラーリ監督は、マルセロがネイマールに「大丈夫か」と話しかけると、「『脚の感覚がない』という答えが返ってきたそうだ」と明かしている。

 マルセロはすぐさま大声でチームドクターを呼んだが、医療スタッフはピッチに入ることができなかった。

 スコラーリ監督は、「マルセロは怖くなって医師を呼んだが、ピッチ上は混乱していて医師が近づけなかった。大きなショックだった。ネイマールが担架に乗せられ、泣きながら苦しんでいるあの場面は」と振り返っている。

 チームドクターのホセ・ルイス・ルンコ(Jose Luiz Runco)氏は、タックルの後にマルセロが叫んだことで、パニックが起きたと述べた。

 スコラーリ監督は、ネイマール離脱という「壊滅的」な痛手について、「われわれは準決勝と決勝を前に、失いたくはなかった選手を1人失った」と話した。

 ネイマールは後半43分に担架で運び出されると、搬送先の病院で第3腰椎の骨折が確認された。

 チームドクターのロドリゴ・ラズマール(Rodrigo Lasmar)氏は、ネイマールの状態は2、3歩前進したものの、復帰には最大6週間を要するとしている。

 国際サッカー連盟(FIFA)はスニガのタックルについて調査を行っており、処分を下す可能性もある。スニガは謝罪しているが、狙ってけがをさせたわけではないと主張している。(c)AFP