【7月7日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)は6日、男子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が6-7、6-4、7-6、5-7、6-4で第4シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を退け、3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 ジョコビッチは、四大大会(グランドスラム)で7つ目のタイトルを手にしたと同時に、ここ数大会の決勝で続いていた連敗をストップした。

 27歳のジョコビッチは、2011年にウィンブルドンを制し、昨年も準優勝に輝いた実績を持つが、第4セットをフェデラーに奪われ一時はピンチを迎えた。

 フェデラーは、男子シングルスでは史上最多となる8度目の優勝を目指していたが、最後はジョコビッチの執念の前に屈した。

 優勝を決めたジョコビッチは、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club)のセンターコートに横たわり、3年前と同様に地面の芝をむしゃむしゃと食べて喜びを表現した。

 ジョコビッチは、「まず最初に、ロジャーを称えたい。素晴らしい試合だったし、彼は偉大なチャンピオンだ。それと同時に、最高のアスリートの模範でもあり、見習うべき存在だと思う。すべてを尊敬しているし、勝たせてくれたことにお礼を言いたい」とほほ笑んだ。

「大事なときに良いショットを打てるので、17度のグランドスラム制覇が達成できたんだ。第4セットを落としてから、第5セットで切り替えるのは難しかった。どうやってやったのか、自分でも分からないよ」

 ジョコビッチは、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)から世界ランク1位の座を奪還することが決まっている。

 32歳のフェデラーは、2012年大会(The Championships Wimbledon 2012)を制し、グランドスラムで17個目のタイトルを獲得したが、ウィンブルドンでオープン化以降の最年長覇者になる夢はかなわず、ピート・サンプラス(Pete Sampras)氏と並んで保持している最多優勝記録を塗り替えることもできなかった。

 それでも、フェデラーは第5セットまで持ち込めたことに満足しているようだ。

「最高の決勝だった。第5セットまでたどり着けたなんて、信じられない。そんなにいい調子には思えなかったからね」

「ノバクとの試合が難しいものになるのは当然だ。おめでとう、としか言えない。素晴らしい試合だったし、良い大会だった。結果に値するものだったと思う」

(c)AFP/Dave JAMES