【7月3日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)は2日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第3シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は1-6、6-7、2-6で第11シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)に敗れ、前年王者が大会から姿を消す波乱が起きた。

 1936年のフレッド・ペリー(Fred Perry)氏以来となる、英国人男子のウィンブルドン連覇を狙っていたマレーだが、約2時間の試合で繰り出した攻撃は、ことごとくディミトロフにしのがれた。

 27歳のマレーは、2012年のロンドン五輪で金メダルを獲得すると、昨年大会(The Championships Wimbledon 2013)でウィンブルドン初優勝を飾っており、この敗戦でオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club)での連勝が17試合で途絶えたのと同時に、6大会連続ベスト4進出も阻まれた。

 23歳のディミトロフは、4日の準決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と対戦する。

 ディミトロフは、「ストレートで勝てたことに興奮していて、本当にうれしい。地元の声援を受けるマレーと対戦するのは容易なことではなかったが、今日はラッキーだった」と試合を振り返った。

「ウオームアップの段階で、彼が最高の状態ではないことが分かった。でも、それがなくても自信を持って最高のテニスをしようと思っていたよ」

「第1セットでは、良いリズムで試合を進めることができた。タイブレークで一歩も引かずにプレーできたのが重要だったね。第3セットには落ち着いて臨めたよ」

 マレーがウィンブルドンの準々決勝で敗れたのは、2008年にラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と対戦した1回のみで、四大大会(グランドスラム)でトップ10以外の選手に黒星を喫するのは約4年ぶりの出来事になった。

 世界ランク13位のディミトロフは、ウィンブルドンの男子シングルスで初の4強入りを果たしたが、ジュニアシングルスでは優勝経験があり、先月行われたエイゴン選手権(AEGON Championships 2014)を制したことで、グラス(芝)コートでの戦績を着々と伸ばしている。(c)AFP/Steven GRIFFITHS