【6月25日 AFP】ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)で1回戦を突破した錦織圭(Kei Nishikori)が24日、自身でも好調さを実感していると語り、同大会で初めて上位に食い込む意欲を見せた。

 大会第10シードの錦織は今季、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2014)と全米国際インドアテニス選手権(2014 U.S. National Indoor Tennis Championships)で優勝し、初めてシーズン2勝を挙げているほか、ウィンブルドンの前哨戦であるゲリー・ウェバー・オープン(Gerry Weber Open 2014)では、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に敗れたものの、準決勝進出を果たした。

 24歳の錦織は、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)では準々決勝、全仏オープン(French Open)と全米オープン(The US Open Tennis Championships)では4回戦に勝ち進んだ実績があるが、ウィンブルドンでは3回戦を突破したことが一度もなく、今回はその壁を越えたいと考えている。

 錦織は、「ウィンブルドンで結果を残すのが1つの目標ですし、ここへ来てプレーするときは、いつだってわくわくします」とコメントした。

「今年は本当に良いプレーができています。クレーコート大会のすべての経験がグラス(芝)でも生かせている。自信に満ちていますし、すべてが順調です。ハレ(Halle)でも何度か良い試合ができて、自信はさらに増しました。この状態を維持できれば、もっと先へ勝ち進めると思っています」

 錦織の1回戦の相手は、世界ランク73位ながら昨年は16強入りしている、ビッグサーバーのケニー・ドシェペール(Kenny De Schepper、フランス)だった。

 熱心な日本人ファンが見守る中、錦織は6-4、7-6、7-5のストレートでドシェペールを退けた。

 錦織は、「自分としては面白い試合ではありませんでした。実際、ブレークも2つしか奪うことができなかった」と試合を振り返った。

「こういう時に重要なのは、とにかく落ち着きを保ち、サービスゲームに集中することです。そこは、うまくやれたと思っています。3セットで勝てたことには満足です」

 1989年の全仏オープン(French Open)王者マイケル・チャン(Michael Chang)氏と、ダンテ・ボッティーニ(Dante Bottini)氏の指導を受けている錦織は、2回戦で米国のデニス・クドラ(Denis Kudla)と対戦する。

 初対戦となるクドラについて、錦織は「何ゲームかプレーしてみないと分かりません。最初の何ゲームかで、どういうプレーをするのか理解しないといけない」と語った。

「それでも、戦術はコーチが見つけてくれます。試合前に、マイケルとダンテがいつも助けてくれるんです。デニスは、芝で手強い相手だと思います。長いラリーとグラウンドストロークの勝負になるんじゃないかな。簡単な試合にはならないはずです」

(c)AFP/Robin MILLARD