【6月23日 AFP】サッカードイツ代表で、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)グループG第2戦のガーナ戦で通算得点記録に並ぶ15点目を決めたミロスラフ・クローゼ(Miroslav Klose)が、今度は記録の更新に意欲を見せている。

 ポーランド出身で現在36歳のクローゼは、元ブラジル代表の名ストライカー、ロナウド(Ronaldo)氏が2006年に新記録を打ち立てた時と同じガーナを相手に得点を決め、自身4度目のW杯で同氏が持つW杯通算最多得点記録に並んだ。

 大会前に、元西ドイツ代表のゲルト・ミュラー(Gerd Mueller)氏の記録を上回り、ドイツ代表の最多得点者となっているクローゼは、元ドイツ代表指揮官のユルゲン・クリンスマン(Jurgen Klinsmann)監督が率いる米国戦で、W杯最多得点の記録を更新する可能性がある。

 クローゼは「一番になりたくてうずうずしてるよ。僕にとって大きなゴールになるはずだ」とコメントした。

 ロナウド氏の記録に並んだゴールは、点取り屋の嗅覚が発揮されたクローゼらしい得点だった。ビハインドの状況で投入されたクローゼは、ピッチに立ってからわずか2分後の後半26分、同点ゴールを決めてチームを救っている。

 これを受けて、ロナウド氏もすぐさまクローゼの快挙達成を祝福し、ツイッター(Twitter)で「ようこそ。僕だけが君の喜びを理解できる」とコメントした。

 皮肉なことに、ミュラー氏が持っていた以前の最多得点記録の14得点をロナウド氏が破ったのは、ドイツ開催のW杯だった。そしてクローゼがロナウド氏の母国ブラジルで記録を上回ることになれば、祝福を寄せた同氏にとっては手痛い返礼になる。

 自身代表133戦目のガーナ戦で、通算71得点目を決めたクローゼは、代名詞の前方宙返りで得点を祝ったが、着地が完璧には決まらなかった。

 今季のクローゼは、所属するイタリア・セリエAのラツィオ(SS Lazio)で大けがに見舞われており、本人も、このゴールセレブレーションを行ったのは久しぶりだったと認めている。

「この年齢だし、もうあれで最後にしたいね。宙返りがイマイチだろうと、別に大した問題じゃないが、だけどしばらく練習してなかったのは知っているだろう」

 クローゼはまた、独日刊紙ビルト(Bild)から長く現役を続ける秘訣について聞かれると、睡眠をたっぷり取ることだと答えた。クローゼは、遅くとも夜7時半には床に就くようにしているという。(c)AFP