【6月18日 AFP】米政府は17日、2012年にリビア・ベンガジ(Benghazi)で発生した米領事館襲撃事件の中心人物とみられる容疑者を米特殊部隊が拘束したと明らかにした。ホワイトハウス(White House)はこの拘束作戦の成功を、「正義」の勝利とたたえている。

 当局によると、特殊部隊が15日、連邦捜査局(FBI)と協力して、アハメド・アブカタラ(Ahmed Abu Khatallah)容疑者を拘束した。現在身柄を米に向けて移送中で、今後刑事裁判にかけられるという。

 2012年9月11日に発生した同事件とその後の対応をめぐって強い批判を受けていたバラク・オバマ(Barack Obama)大統領にとっては汚名返上の快挙となった。同大統領は、「米国には、国民に被害を与えた者には必ず法の裁きを受けさせるという揺るぎない決意がある」と強調した。

 ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は今回の作戦について、米国を脅かそうとする武装勢力が「罰を受けない」ことはあり得ないということを改めて思い知らせる「勇気ある行動」だったと評価した。

 この米領事館襲撃事件では中央情報局(CIA)の拠点も標的の一つとされ、J・クリストファー・スティーブンス(J. Christopher Stevens)駐リビア米大使と領事館の職員ら米国人4人が死亡した。事件は米国に衝撃を与えて大きな政治問題になったほか、在外公館の警備体制を疑問視する声も上がった。(c)AFP/Dan De Luce