【6月9日 AFP】トルコ南東部ディヤルバクル(Diyarbakir)で、1月に女児を産んだ妻を「罰するために」感電死させたと自ら警察に通報した29歳の男が起訴された。地元メディアが6日、伝えた。

 男は1月に妻が第2児の女児を出産した翌日、妻が寝ている間にあごに通電した電気ケーブルをあてて殺害したことを否定していない。

 現地紙バタン(Vatan)は1面に男が警察にかけた電話の内容を掲載している。その中で男は、殺意をリアルタイムで警察に伝えている。「人を殺した」と警察の電話交換手に告げ、交換手が「誰をですか?」と尋ねると男は「たった今、妻を殺している」と答えている。さらに「彼女を殺したのですか、今殺しているのですか?」と交換手が尋ねると、男は「まだ死んではいないが、殺人がハラル(イスラム教で許されること)であれば、彼女を殺すところだ」と述べている。

 さらに交換手が、妻と何か問題があるのかと聞くと男は「俺は妻を殺したと言っているのに、何が問題だったかと聞くのか?」と話し「彼女の口を閉じた。彼女は断末魔の苦しみにある」と語った。ここで交換手は「分かりました。待っていてください。警官隊を派遣します」と行動に移った。

 クルド人が多く住む地区で地元レストランに勤める男と妻の間には4歳の女児もいるが、男の弁護士は妻が「また女の子を産んだため」男は犯行に至ったと説明している。(c)AFP