【6月9日 AFP】(一部更新)パキスタン南部カラチ(Karachi)で8日夜、同国最大の空港であるジンナー国際空港(Jinnah International Airport)を武装勢力が襲撃し、6時間にわたり治安部隊と交戦、武装勢力側10人を含む24人が死亡した。

 当局によると、治安部隊は武装集団のメンバー10人全員を殺害。市内のジンナー病院(Jinnah Hospital)には、治安要員や4人の空港職員を含む少なくとも14人の遺体が搬送された。

 武装勢力は、旧ターミナル近くにあるパキスタン国際航空(Pakistan International AirlinesPIA)の技術担当部署など少なくとも2か所から空港に侵入したとみられる。銃や手投げ弾、ロケットランチャーで武装した10人は、空港警備隊や警察、そして後に駆け付けた兵士らと衝突した。

 空港のAFP記者は、大きな爆発が3回起きたのを目撃。現場の情報当局者らは、これらが武装勢力側による自爆攻撃だったとみている。

 これまでに犯行声明は出されていないが、過去に起きた同様の攻撃については、パキスタン政府に対する武力闘争を2007年に開始したイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」が犯行声明を出している。

 ある政府高官は、武装勢力はメーンターミナルで乗客らが搭乗中だった航空機のハイジャックを試みたが失敗したため、銃撃を始めたようだと話している。

 事件を受け空港は閉鎖されたが、軍の声明では9日中にも運航を再開できる見込みとされている。(c)AFP