■やせ衰えた子どもたち

 セント・メアリーズの入所者の健康状態などに関する問題は、長期にわたって記録されていた。古くは1944年に政府が行った調査の記録が残されており、この施設で暮らす子どもたちを「虚弱で腹部が膨れ上がり、やせ衰えている」と記述していた。

 最近になって発見された死亡記録には、796人の子どもたちが栄養不良や結核、麻疹などの伝染性疾患で死亡したと書かれていた。

 また、当時は未婚の親から生まれた子どもは洗礼を受けることができず、そのため神聖な場所に埋葬することも許されなかった。

 セント・メアリーズは、新たな住宅用地を整備するため、何年も前に解体されたが、墓標のないこの集団墓地の周辺は、地元の住民たちによって管理されてきた。

 こうした調査結果を受け、施設で亡くなった子どもたち全員の氏名と死亡時の年齢を記した記念碑を建造するため、基金調達委員会が設置された。また、政府は今回明らかになった事実を「深く憂慮すべき」ものだとした上で、「最善の対応策」を検討中だと発表している。(c)AFP/Conor BARRINS