【6月2日 AFP】クーデターで軍事政権が全権を掌握したタイの首都バンコク(Bangkok)では1日、数千人の治安部隊が軍用車両も動員して厳戒態勢を敷く街中のあちこちで、クーデターに反対する人々がソーシャルメディアを活用したゲリラ的な小規模デモを展開した。

 プラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)陸軍司令官率いる「国家平和秩序評議会(National Council of Peace and OrderNCPO)」は戒厳令を発令し、市民が5人以上集まる政治的な集会を禁止している。だが、バンコク市内では毎日、散発的な抗議行動が続いている。

 1日のデモは、インターネットなどでの呼び掛けを通じて特定の場所に大勢の人が集結する「フラッシュモブ」と呼ばれるパフォーマンスの手法を利用して行われた。

 警察当局によると、この日市内には約6000人の兵士や警察官が8か所に分かれて配置された。しかし兵士や警察官の目、道路封鎖をかいくぐって集まった約25人の参加者たちは、米映画『ハンガー・ゲーム(The Hunger Games)』に登場したような右手の指3本を立てる抗議のサインを示し平和的なデモを展開した。(c)AFP/Thanaporn PROMYAMYAI