■戦闘員流出への懸念強まる

 フェイスブック(Facebook)を通じてニューヨーク・タイムズの取材に応じたアルヌスラ戦線のある戦闘員は、自爆攻撃を行った男はアラブ系米国人で、アラビア語を話すのは下手だったが組織の大義には献身的で「度量が広く、勇敢で、タフな男だった。常に戦闘の前線にいた」という。「(自爆攻撃を行う)順番が回ってきたとき、彼はとても幸せだった。その後で神に会えるのだから」

 内戦勃発から現在までの約3年間に外国からシリアに流入した戦闘員は9000~1万1000人と推定され、その多くは近隣諸国からと考えられている。ニューヨーク・タイムズは、約100人の米国人がシリアに入り、その多くは反体制派に加わっていると伝えている。

 西側各国では、シリアがかつてのアフガニスタンのようにある世代の武装勢力の訓練の地となり、実戦で鍛えられた戦闘員が自国や外国で攻撃を実行することへの懸念が強まっている。

 2011年に始まったシリア内戦はいまだに終わりが見えず、すでに16万2000人が死亡している。(c)AFP/Jo Biddle