【5月9日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)開催が予定されている、中西部クイアバ(Cuiaba)のスタジアムで8日、建設作業員が感電死する事故が発生し、会場建設中に発生した8件目の死亡事故となった。

 W杯地方事務局の広報は、今回の事故により建設作業を中断することはないだろうとAFPに話している。

 犠牲になった32歳の作業員は、パンタナール・アレーナ(Pantanal Arena)で電気関係の設置工事を行っていた際に感電し、救急隊員が救命活動を行ったにもかかわらず亡くなった。

 度重なる死亡事故は、6月12日から7月13日にかけてブラジルの12都市で開催される、W杯の開催準備に影響を与えている。

 アマゾン川にほど近いマナウス(Manaus)のアレーナ・アマゾニア(Arena da Amazonia)では、すでに3件の死亡事故が発生しており、6月12日にブラジルとクロアチアのW杯開幕戦が予定され、完成が急がれるアレーナ・デ・サンパウロ(Arena de Sao Paulo)でも3人の作業員が命を落としている。

 2012年には、首都ブラジリア(Brasilia)でも1人が亡くなっている。

 今回の事故は、3月末にサンパウロ(Sao Paulo)で仮設観客席を設置していた作業員が転落死して以来の死亡事故となった。

 建設の遅れを取り戻そうと、突貫工事を続けるサンパウロの同スタジアムでは、昨年11月にクレーンが倒れて作業員2人が犠牲になっている。(c)AFP