【4月30日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは29日、人種差別発言をしたロサンゼルス・クリッパーズ(Los Angeles Clippers)のドナルド・スターリング(Donald Sterling)オーナーを永久追放処分とすることを発表した。

 スターリング氏は、交際相手の女性が黒人と一緒の写真を公開したことを非難する発言をしたとされており、その発言の録音テープが公表されたことで、この問題は全米を巻き込んだ騒動に発展している。

 シルバー氏はこの件について記者会見を行い、「スターリング氏が示した見解は、非常に不愉快で有害なものだ」とコメントした。

「そうした発言が、NBA球団のオーナーから出たものだということが、この件の痛手、また私個人の怒りをなおさら大きくしている」

 NBAは今回、スターリング氏の問題発言について電光石火の早業で調査に乗り出し、処分を決めた。これにより、スターリング氏は今後NBAの試合観戦や練習の見学を行うことはできなくなり、またクリッパーズの事務局や練習施設を訪れることも、球団に関わる業務上の、また個人的な決定を下すこともできなくなった。

 同氏にはまた250万ドル(約2億5600万円)の罰金と、リーグのあらゆる活動への参加停止処分も科された。