【4月10日 AFP】米ニューヨーク(New York)で8日、無実の罪で25年間服役していたジョナサン・フレミング(Jonathan Fleming)さん(51)が釈放された。

 フレミングさんは1989年8月、ブルックリン(Brooklyn)で麻薬密輸売人のダリル・ラッシュ(Darryl Rush)容疑者が射殺された事件の犯人として有罪判決を受けた。

 フレミングさんは事件が起きた時間にはフロリダ(Florida)州オーランド(Orlando)で家族と休暇中だったと訴えたが、検察側はオーランドとニューヨーク間の53の航空便のリストを示し、飛行機を利用してフレミングさんがラッシュ容疑者が殺害された時刻にニューヨークにいることは可能だったと主張。フレミングさんは有罪となり禁錮25年から無期の判決を受け、服役していた。

 だが再捜査の結果、事件の4時間前の時刻が刻印されたフロリダのホテルのレシートの存在や、事件の夜にフレミングさんがフロリダから電話をかけていた記録が見つかり、さらに当時フレミングさんがラッシュ容疑者を撃ったところを見たと証言した目撃者も証言を撤回したり、証言が信頼性に欠けるものであったりしたことが分かった。

 ブルックリンではフレミングさんの事件の他にも、複数の過去の事件の再捜査が決定している。再捜査の対象となった事件の多くは、不法な捜査手法を用いていた疑いが出ているニューヨーク市警のルイス・スカーセラ(Louis Scarcella)元刑事が絡んでいる。(c)AFP