【4月10日 AFP】ノルウェーの警察当局は9日、首都オスロ(Oslo)市内の路上で昨年12月に救助された記憶喪失の男性について、チェコの警察が身元を特定したと発表した。この男性は、強盗に遭い性的暴行を受けたようだと訴えている。

 オスロ市警によると、チェコの警察当局から9日夜、男性の両親に会ったと連絡があり、男性の身元について知らされたという。

 金髪に青い目をしたこの男性は20代前半で、身長1メートル87センチ、流ちょうだがスラブ系アクセントのある英語を話し、チェコ語、スロバキア語、ポーランド語、ロシア語を理解できる。昨年12月、雪の積もったオスロ市内の洗車場近くで、みすぼらしい姿で衰弱しているところを救助された。記憶を失っており、現在は「ジョン・スミス(John Smith)」を名乗っている。

 ノルウェー警察は国際刑事警察機構(インターポール、InterpolICPO)と十数か国の警察データベースに男性の身元を照会したが、該当する人物が見つからなかったため、今月8日、男性の写真と情報を一般公開していた。

■性的暴行され捨てられた?ノルウェーは「初めて」

 男性は、どこから来たのかも、どうやって発見場所の路上にやってきたのかも分からないと説明している。ただ、AFPの9日の取材には「どうやら身ぐるみをはがされたようだ。性的暴行を受けたのは確かで、その後、オスロの路上に投げ捨てられたようだ」と話した。