【3月30日 AFP】29日に行われた13-14イングランド・プレミアリーグの第32節、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)対アストン・ビラ(Aston Villa)の試合で、会場となったオールド・トラフォード(Old Trafford)の上空を飛んだ飛行機が、大きな赤い字で「ふさわしくない者、モイーズ出ていけ(WRONG ONE - MOYES OUT)」と書かれた横断幕を掲げた。

 しかし、アストン・ビラに4-1で勝利したマンチェスター・ユナイテッドを率いるデビッド・モイーズ(David Moyes)監督は、上空からの抗議を意に介さなかった。

 この日の試合開始直後、1機の飛行機がオールド・トラフォードの上空を飛び、監督解任を訴える横断幕を掲げた。しかし、地上の観客から温かく迎えられたモイーズ監督は、全面的な支持を感じていると語っている。

 モイーズ監督は英スポーツチャンネル「BT Sport」に対し、「ここに来てから言い続けているように、ファンはずっと最高だった」とコメントした。

「私に対してもずっと素晴らしかった。チームが思い通りの良いプレーをできなかったにもかかわらずだ。この試合でもわれわれはふたたび悪い立ち上がりをみせたが、ファンはやはり見事だったし、チームを後押ししてくれた」

 試合前、タッチライン沿いを歩いてベンチに向かう監督に対し、万雷の拍手が送られたことについては、「そういう姿勢だということはいつも感じている。心からね」とコメントしている。

「街を歩いていたり、夕食を取っていたりする時に出会ったサポーターは皆、マンチェスター・ユナイテッドで働くとはどういうことなのか、ちゃんと分かっていると言ってくれた。そして今日、間違いなく、ファンはオールド・トラフォードでそれを示してくれた」

 その一方で、チームに不満を抱くユナイテッドファンのグループが資金を集めて実現し、飛行機を使って行われた今回の奇抜なアピールは、モイーズ監督がアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)前監督の後を継いで指揮官に就任して以来、サポーターが表立って示したなかでは最も大がかりな抗議となった。

 この抗議はモイーズ監督を支持する横断幕に対抗したもので、オールド・トラフォードのホームゴール裏には、監督を「選ばれし者(THE CHOSEN ONE)」とみなす横断幕がシーズン開幕当初から掲示されている。(c)AFP