【3月31日 AFP】4回以上の出産は、女性の心臓に悪影響を与えるかもしれないとの調査結果が、28日の米国心臓病学会(American College of Cardiology)で発表された。心臓疾患の初期兆候である動脈内での隆起(プラーク)の蓄積が、出産回数が2~3回の女性に比べて4回以上の女性の間では非常に多くみられたという。

 今回の研究では、考えられる原因を指摘しておらず、ストレスが健康悪化に関連している可能性も考慮に入れていない。しかし、複数回の出産経験があり、心臓疾患のリスクが高いことを認識していない恐れがある女性たちを対象としたスクリーニングや、治療介入策を検討する際にはこの結果が有用かもしれないと指摘している。

 調査は、出産経験があるテキサス(Texas)州の女性1600人以上を対象に実施された。平均年齢は45歳で、55%がアフリカ系米国人の女性だった。

 アテローム性動脈硬化症と呼ばれるプラークの蓄積がみられる割合が最も低かったのは、生児出産が2~3回の女性たちで、11%で無症状のアテローム性動脈硬化症がみられた。一方、4回以上の場合はその倍以上で27%だった。一方で、出産経験がゼロまたは1回の女性は、動脈硬化が起きる確率が15%高かった。

 ただ、出産回数と心疾患の間にある潜在的な関連性を証明するには、今後さらなる調査が必要であり、調査を実施した研究者らは、この結果が女性に推奨される出産回数を示すものとして受け止められるべきではないと警告している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN