【3月19日 AFP】マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のデビッド・モイーズ(David Moyes)監督が、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)決勝トーナメント1回戦第2戦のオリンピアコス(Olympiacos)戦を控えた18日、自身の首が危うくなっているとの憶測を否定した。

 本拠地オールド・トラフォード(Old Trafford)に集まった報道陣から、今季のチームの不振について質問が殺到したモイーズ監督は、「私の将来は少しも変化していない」と語った。

「自分たちがひどい状況にあるのは分かっているが、われわれには信念がある」

 ユナイテッドは第1戦を0-2で落としており、この試合では、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントで第1戦の2点差以上を逆転して突破するという、史上6チーム目になることを目指さなくてはならない。

 モイーズ監督が新たに就任した今季、ユナイテッドは来季のチャンピオンズリーグ出場権確保も危うくなっている。16日のリーグ戦でリバプール(Liverpool FC)に0-3で完敗した結果、プレミアリーグで出場権が与えられる上位4チームとの勝ち点差は12となった。2大会の国内カップ戦もすでに敗退している。

 チームの低迷を受けて、英各紙は18日、オリンピアコス相手に敗退することがあれば、モイーズ監督に危機が訪れる可能性があると報じた。なかには、チームの悪い流れを逆転させるため、監督には3試合の猶予が与えられたと報じたものもあった。

 しかしモイーズ監督は、自身の地位が安泰であることを強調した。

「私は素晴らしい仕事についているし、自分が進みたい方向も分かっている。ひどい状況にあるのは自覚しているが、われわれには信念がある」

 クラブ上層部から解任はないと保証されているのかと問われると、監督は「仕事を進めさせてもらっていることが最大の保証だ」と答えた。

「上層部はそのこと(監督の去就)を議論してなどいない。われわれはクラブの将来について話し合ったし、この先に向けた大きなプランがある。だからこそ彼らは私と6年契約を結んだ。ここは短期的なビジョンに基づいて事を進めるクラブではない。長い目で見ているんだ」

 ユナイテッドのサポーターは、リバプール戦で罰ゲームのような試合を見せられるなかでもチームに声援を送り続けており、モイーズ監督も、チームがかつての栄光を取り戻せるという自信を失ってはいない。

「サポーターは実際にこれまでも予想だにしなかった敗戦をいくつか経験してきたし、そうしたなかでも決してチームのそばを離れなかった」

「彼らは過去にこの場所で素晴らしい成功を目撃してきたし、この先もそうした素晴らしい成功を味わえるだろう。ここは世界最高のビッグクラブだ。もしかしたら今はそう感じられないかもしれないが、再び上昇する時は来る」