【2月10日 AFP】本格的に競技が始まったソチ冬季五輪。記者が五輪会場で集めたさまざまなエピソードを紹介する。

◆家族の航空券代捻出

 カナダの女子カーリングチームは、ソチ(Sochi)に応援にくる家族の航空券代を捻出するため、カナダ代表に決まった試合で使用していたユニホームをインターネット競売大手イーベイ(eBay)に出品した。

 スキップ(主将)のジェニファー・ジョーンズ(Jennifer Jones)と他のチームメートのサインが入ったユニホームは、チームの写真とカードを添えて1着ずつ販売された。

 ドーン・マキュウェン(Dawn McEwen)のジャージーの落札額は、840カナダドル(約7万8000円)だった。

「私がサインしたジャージーにこれほどの高値を付けてくれる人がいるなんて信じられない。親切な人たちが、私たちが家族を呼べるように助けてくれた」とマキュウェンは話している。

◆自発的転倒

 女子スキージャンプの金メダル候補、オーストリアのダニエラ・イラシュコ・シュトルツ(Daniela Iraschko-Stolz、30)は、練習時の2回目のジャンプで着地に失敗。ゴール付近でうつぶせに転倒し、周囲をぎょっとさせた。

 しかしこの転倒は、人のためだった。

「(スキーの)ビンディングが外れちゃって、ちゃんとブレーキがかからないのに、(ゴール付近にいた)カメラマンが全く動かなかった。スキー板で彼の向こうずねに突っ込むのはあまりいい考えではないから、とりあえず倒れようと思って」とシュトルツは笑いながら語った。