【1月28日 Relaxnews】米エネルギー省エネルギー情報局(Energy Information AdministrationEIA)が先ごろ発表したエネルギー見通しの報告書「Annual Energy Outlook 2014」によると、米国で利用される自動車は今度もかなり長い間、ガソリン車が大半を占めることになりそうだ。

 報告書によると米国内で販売される新車のうち、プラグイン・ハイブリッド車(Plug-in Hybrid VehiclePHV)と電気自動車が占める割合は、それぞれわずか1%程度にとどまる見通し。しかし、低燃費車や代替燃料車の普及は着実に進んでいくと報告書は予想している。特に需要の伸びが期待されるのはハイブリッド車だ。米国の新車販売台数に占めるハイブリッド車の割合は今年3%になると予想されているが、2040年には5%に増加するとみられる。

 ハイブリッド車は、二酸化炭素の排出量削減とエンジンの燃焼効率向上のためガソリン・エンジンまたはディーゼル・エンジンと電気モーターの両方を搭載した車で、フォルクスワーゲン(VolkswagenVW)の「XL1」などがこれに該当する。今年初めに発売された「XL1」は現在のところ、0.9リットルの燃料で100キロの走行を実現した唯一の車だ。

 一方、アウディ(Audi)やメルセデス(Mercedes)、BMWなどをはじめとする高級自動車メーカーがディーゼル車の開発に注力してきたことを受け、米国人のディーゼル・エンジンに対する見方も変化し始めている。ディーゼル・エンジンはもはや騒音と汚染物質をまき散らすスピードの出ない動力装置ではない。そしてこうしたイメージの改善が、販売台数の増加につながるだろう。米国の新車販売台数におけるディーゼル車の割合は2012年にはわずか2%だったが、2040年には4%に増加すると予想されている。