【12月17日 AFP】米首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)の連邦地裁判事は16日、米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)による個人の通話記録の極秘大量収集は、市民のプライバシー侵害にあたり、米憲法違反の可能性が高いとの判断を示した。

 判決は政府側の上訴を待つ状態にあるが、上訴審でも支持されれば、NSAによる数百万件もの個人通話に関するメタデータの無差別収集は禁じられることになる。

 NSAの監視プログラムを暴露して米当局から訴追され、ロシアに一時亡命中のエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者は、判決を歓迎。自身は国家の行き過ぎた監視行為を暴露した告発者であり、国家の安全を危機にさらした裏切り者ではない、との主張の根拠となるものだと述べている。

 スノーデン容疑者は、米国人記者グレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)氏を通じ米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が掲載した声明の中で「私はNSAの監視プログラムは憲法解釈では違憲となるはずだとの信念に基づいて行動した。今日、極秘プログラムが米国民の権利侵害であることが確認された」と語った。

 判決に関してAFPはNSAにコメントを求めたが、回答は拒否された。

 裁判は、スノーデン容疑者によるNSA監視プログラムの暴露を受けて弁護士のラリー・クレイマン(Larry Klayman)氏ら2人がバラク・オバマ(Barack Obama)政権を連邦地裁に訴えていたもの。

 英紙ガーディアン(Guardian)は今年、スノーデン容疑者が提供したNSA機密文書に基づき、NSAが米通信大手ベライゾン(Verizon)に顧客の通話に関するメタデータの提供を強要していたと報道。同容疑者が続けて暴露した大量の機密文書からは、その他の通信会社やインターネット企業なども、米国内外の顧客情報をNSAに渡していたことが明らかになっている。(c)AFP/Guillaume DECAMME