【12月6日 AFP】欧州北部は5日、60年ぶりとなる猛烈な冬の嵐に見舞われた。交通網が大きく混乱したほか、満潮の時刻と重なったことから沿岸地域の数万世帯に避難命令が出された。これまでに5人が死亡または行方不明となっている。

 英国では北部スコットランド(Scotland)で風速63メートルの強風を観測。北海(North Sea)沿岸では各地で冠水し、約1万5000世帯が避難を余儀なくされた。

 欧州各地で2000人以上が死亡した1953年の暴風雨の再来となる恐れが高まる中、ドイツ、オランダ、ベルギー、デンマーク、スウェーデンの各当局も洪水への警戒態勢を強化。国土の27%が海抜ゼロメートル以下のオランダでは、53年の洪水被害を受けて建設された東スヘルデ防潮水門(Eastern Scheldt Storm Surge Barrier)が6年ぶりに閉められた。(c)AFP/Danny KEMP