【12月3日 AFP】香港初のH7N9型鳥インフルエンザ感染者が確認されたと2日、香港特別行政区政府が発表した。中国本土で感染が相次いでいる同型鳥インフルエンザの他地域への広がりを示す新たな事例だ。

 香港のRTHKテレビが伝えた香港食物衛生局の高永文(Ko Wing-man)局長の発表によると、感染者は香港で家政婦として働く36歳のインドネシア人女性。中国本土の深セン(Shenzhen)に行った際に生きた家禽類に接触していた。現在、香港の病院に入院しているが重体だという。

 世界保健機関(World Health OrganisationWHO)によると、中国本土では2月以降これまでに137人のH7N9型鳥インフルエンザの感染者が確認されており、このうち45人が死亡している。

 台湾では4月、中国東部での勤務経験がある53歳男性の感染が報告され、台湾で初めてのH7N9型ウイルス感染事例となった。

  H7N9型鳥インフルエンザは、鳥から人に感染すると考えられている。8月には中国の科学者らがH7N9型の人から人への感染とみられる事例を初めて報告したが、ウイルスは人の間では広まりにくいと強調している。(c)AFP