【11月22日 AFP】スイスのジュネーブ(Geneva)で21日、イランの核開発問題をめぐるイランと国連安全保障理事会(UN Security Council)の常任理事国(米英中仏露)にドイツを加えた6か国(P5+1)による2日目の協議が行われた。イランの代表は協議後に「進展はない」とのコメントを発表したが、イランと6か国の双方とも、詳細にわたる真剣で建設的な協議が行われていると強調した。

 イランと6か国の間では、イランの核開発計画をめぐり約10年前から緊張が高まっており、そのこう着状態に終止符を打つため双方は協議を続けている。6か国はイランに対し、核開発計画の一部を6か月間凍結する見返りにイランに対する厳しい制裁措置を緩和することを提案。イランによる核兵器開発の懸念を払拭する最終合意に向けた第1段階として期待されているこの提案で双方が合意すれば、緊張が緩和するとみられている。

 モハマド・ジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)イラン外相とキャサリン・アシュトン(Catherine Ashton)欧州連合(EU)外交安全保障上級代表との合計4時間半にわたる協議を終えたイラン側の代表は、縮まりつつあった双方の意見の隔たりに「進展はない」と述べた。また、イランのメヘル(Mehr)通信によると、イランのアッバス・アラグチ(Abbas Araqchi)外務次官は交渉の詳細について語らなかったという。

 一方、ある欧州関係筋は、「われわれは前進している。合意案についての問題点は徐々に少なくなってきている。しかし、残っている諸問題が最大の難関なのは明らかだ。明日(22日)の協議は重要になるだろう」と話している。(c)AFP/Simon STURDEE