【11月6日 AFP】米ニュージャージー(New Jersey)州知事選挙の投開票が5日に行われ、共和党で現職のクリス・クリスティー(Chris Christie)氏(51)が大差による勝利を宣言した。これにより、2016年米大統領選挙の共和党候補として、クリスティー氏が最有力となった。

 一般的に共和党候補が弱いとされる、女性、黒人、中南米系の有権者からも支持を集めたクリスティー氏は、対立候補のバーバラ・ブオノ(Barbara Buono)氏を上回る得票を獲得した。

 クリスティー氏による超党派からの支持獲得は、最右翼のティーパーティー(Tea Party、茶会)の強硬姿勢に端を発した債務上限問題で、党内に亀裂が走り、支持率が低下した共和党の弱体化が危惧された矢先の出来事だった。

 選挙活動中、クリスティー氏は共和党中枢で起きている思想論争への遠回しな言及として、連帯と職務の全うを呼び掛けた。

「ニュージャージー州(の州都の)トレントン(Trenton)でこれを実現できるのなら、首都ワシントン(Washington D.C.)の連中は今すぐテレビをつけて、これがいかにして実現されたのかをよく見るべきだ」と、クリスティー氏は語った。

 州知事選を勝利したクリスティー氏は、現実主義的でカリスマ的、そして党派を超えた支持を獲得する力が評価され、2016年米大統領選の共和党候補として最有力の立場を確実にした。(c)AFP/Brigitte DUSSEAU