【11月3日 AFP】イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」の最高指導者、ハキムラ・メスード(Hakimullah Mehsud)司令官が米国の無人機攻撃で死亡したことを受けて、同武装勢力の最高機関は2日、新たな指導者を選ぶ会合を開いた。

 同武装勢力は、2007年にイスラマバード(Islamabad)の「赤いモスク(Red Mosque)」に人質を取って立てこもった急進派のイスラム教神学生らを軍が攻撃した後に結成された。

 あるタリバン司令官はAFPに対し、ほとんど常に頭上を飛んでいる米国の無人機の注意を引かないように会合場所を何度も移動させるため、次の指導者を決めるプロセスは停滞したままだと語った。

 タリバンのアザム・タリク(Azam Tariq)上級司令官はAFPに対し、今年5月の米国の無人機攻撃で当時ナンバー2だったワリウル・ラフマン(Waliur Rehman)幹部が死亡した後、その座を受け継いだカーン・サイード(Khan Said)氏を後継者に選んだという報道を「臆測」だとして否定し、新指導者は「数日以内に」決まるだろうと述べた。

 タリク上級司令官は、パキスタン政府が米国を支持する一方でパキスタンのタリバン運動との交渉を求めている「二重政策」を非難し、「米国の無人機攻撃が止まるまで交渉には応じない」と述べた。(c)AFP/Hasbanullah Khan