【10月31日 AFP】米ニューヨーク(New York)市議会は30日、たばこと電子たばこを購入できる年齢を現行の18歳から21歳に引き上げる条例案を賛成35反対10の賛成多数で可決した。この条例はマイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)市長が署名して成立する見通しだ。

 米連邦法では、たばこが購入可能な最低年齢は18歳と定められているが、一部の州ではこれを19歳まで、さらに一部の比較的小規模な自治体では21歳まで引き上げられている。人口850万人を抱えるニューヨーク市は、たばこ購入の年齢制限を21歳にまで引き上げた最大の都市となる。

 ブルームバーグ市長は条例案可決について、若者を喫煙から遠ざける重要な一歩だとして歓迎した。ニューヨーク市当局は、たばこの購入年齢を引き上げることで18~20歳の喫煙者を最大55%減らせると見込んでいる。

 厳格なたばこ規制策を推進してきた同市当局によると、2002年に21.5%だった同市の成人喫煙者の割合は2011年には14.8%に減少した。公立高校の生徒の喫煙者数が2001年からの10年間で半分以上減ったものの、若者の喫煙率は8.5%で底打ち状態が続いている。

 たばこ購入年齢の引き上げは、ブルームバーグ市長が公共衛生政策の範囲を超えて個人の自由を侵害していると感じる人々からの反発も予想される。(c)AFP