【10月28日 AFP】女子テニス、WTAツアー選手権(TEB BNP Paribas WTA Championships - Istanbul 2013)は27日、トルコ・イスタンブール(Istanbul)のスィナン・エルデム・ドーム(Sinan Erdem Dome)で決勝が行われ、大会第1シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は2-6、6-3、6-0で第4シードの李娜(Na Li、リー・ナ、中国)に勝利し、大会2連覇を果たした。

 セレーナは今季、78勝を挙げ、11度のツアー優勝を遂げたこととなる。

 現在32歳で世界ランク1位のセレーナは、26日のエレナ・ヤンコビッチ(Jelena Jankovic、セルビア)との準決勝の試合前から後にかけて、疲れ果てていたと語っていた。

 第1セットでは、中国人選手として史上初のツアー選手権決勝進出を果たした李に2度のブレークを奪われ第1セットを落とした。ヤンコビッチとの準決勝の時とは違い、セレーナは感情的になることも声を挙げることなく、動きは重く見えた。

 李から攻撃を浴びてディフェンスに回ることも多く、第1セットではセレーナにしては少ない5本のウィナーしか決めることができなかった。

 第2セットでは4ゲーム目にブレークを奪ってゲームカウントを3-1とし、流れに乗り始めるも、李がブレークバックに成功して3-3と並んだ。敗戦に危機に迫られたセレーナだが、李のサーブから安定感が失われ始め、セレーナが第2セットを制した。

 そこからセレーナの本能が目覚めた。

 最終セットの第1ゲーム、李が試合8度目のダブルフォールトを犯して、セレーナにブレークを献上したところから試合の形勢は完全に逆転した。

 第3ゲームで李が再びダブルフォールトし、ゲームカウント3-0となると、セレーナの打球の質は高まっていった。

 最後のショットを決めて勝利を手中に収めた瞬間、セレーナはコートにひれ伏し、勝利を喜んだ。

「プレーを続けなきゃいけなかった。辛抱した。勝てて本当に驚いた」と試合後セレーナは語っている。

 この優勝は、セレーナにとって来シーズンに向けて弾みのつく勝利となった。セレーナはこれまで通算17度の四大大会(グランドスラム)制覇を果たしているが、あと5度優勝したら、シュテフィ・グラフ(Steffi Graf)氏の記録と並ぶこととなる。(c)AFP/Richard EATON