【10月24日 AFP】フランス・パリ(Paris)近郊のアパートの1室で先週、この部屋を新規に購入した男性が初めて室内に入ったところ、8年前に首つり自殺したとみられる前住人のミイラ化した遺体を発見するという事件があった。

 警察および司法当局筋によると、遺体が見つかったのはパリ近郊ビュシーサンジョルジュ(Bussy-Saint-Georges)にある4階建てアパートの1室。この物件はローン返済が滞ったために銀行によって回収された後、競売に掛けられていたという。

 遺体はこの部屋の前の所有者であるカンボジア出身男性のもので、シーツで首をつったとみられている。死亡時の推定年齢は40歳前後。解雇に抗議する訴訟を2005年に起こしたのを最後に消息が分からなくなっており、隣人はカンボジアに帰国したと思っていたという。家族とは失踪する数年前から連絡を絶っていた。

 警察筋によると、遺体は完璧な保存状態にあったが、なぜ腐敗しなかったかは不明という。

 このアパートには20戸余りが入っているが、住民によると地元はいわゆるベッドタウンで住民同士の付き合いは希薄。遺体が見つかった部屋についても、住んでいた男性が室内で死亡していることには全く気付いていなかったという。(c)AFP